最近は、ドローンやセンサー、AIを活用した「スマート農業」が注目されており、「導入してみたいけど、何から始めればいいのか分からない」という声も多く聞かれます。
この記事では、スマート農業を実践するために必要な「資格」や「スキル」について、わかりやすくご紹介します。
■ スマート農業とは?
スマート農業とは、ICT(情報通信技術)やロボット技術を活用した次世代型の農業です。作業の省力化や効率化、高品質な作物の安定生産が期待されており、高齢化が進む農業現場の救世主とも言われています。
■ スマート農業で必要となる主な資格
① 無人航空機操縦士(ドローン関連)
ドローンを使った農薬散布や生育状況のモニタリングには、国家資格が必要です。
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基本資格:無人航空機操縦者技能証明(1等/2等)
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2022年の制度改正により、国交省登録講習機関で講習を受け、試験に合格することで取得可能。
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ドローン登録制度
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国土交通省への登録と機体番号の表示が義務づけられています。
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✅ 特に2等資格(目視内飛行、農業利用向け)が現場でよく使われています。
② 小型車両系建設機械の運転技能講習(ロボットトラクター・自動草刈機など)
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ロボットトラクターなどの操作には、建設機械としての「小型車両系建設機械運転技能講習」修了が推奨される場合があります。
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特に土地整備や重機作業が伴うスマート農業では必要になることも。
③ フードコーディネーター・アグリビジネス関連資格(商品開発・販売促進向け)
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AIによる需要予測や販路拡大と組み合わせることで、6次産業化の成功率が上がります。
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JAグループでは、アグリビジネス研修なども実施しています。
④ ICT機器やアプリ操作のスキル(資格ではないが重要)
スマート農業は技術の進化とともに学び続ける力が必要です。以下のようなスキルも重要視されます。
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タブレットやスマホでのデータ管理
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クラウドシステムの活用
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農業用アプリ(営農支援システム、気象予測ツールなど)の操作
💡 ICT支援員や地元JAが行う研修で基礎から学べる機会もあります。
■ 資格がなくても始められることは?
資格がなくても、スマート農業の一部は外部委託やサポート導入から始められます。
たとえば:
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ドローン散布サービスの活用
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農業ロボットのレンタル導入
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JAや自治体が支援する実証実験への参加
■ 最後に:スマート農業は「人」と「技術」の両輪
スマート農業は、便利な機械を導入するだけではなく、それを使いこなす人の力が不可欠です。
JAでは、研修や相談窓口を通じて、地域の皆さまのスマート農業導入を全力でサポートしています。
「どんな資格が必要?」「まず何から始めるべき?」とお悩みの方は、ぜひ最寄りのJAまでお気軽にご相談ください。