夏の夜空を見上げて、ひときわ明るく輝く3つの星が作る大きな三角形を見たことはありませんか?それが**「夏の大三角形」**です。
特別な道具がなくても、街の明かりがある場所でも見つけやすいので、星空観察の初心者にもおすすめです。この記事では、夏の大三角形を構成する星の名前や見つけ方のコツを分かりやすく解説します。
夏の大三角形を構成する3つの星
夏の大三角形は、以下の3つの1等星(非常に明るい星)からできています。
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ベガ(織姫星) こと座で最も明るい星で、七夕の物語に出てくる織姫として知られています。3つの中で一番明るく、青白い光を放っています。
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アルタイル(彦星) わし座で最も明るい星で、七夕の物語の彦星です。ベガの次に明るく、少し黄色がかった光に見えます。
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デネブ はくちょう座で最も明るい星です。ベガやアルタイルよりは少し暗く見えますが、実は太陽の何万倍も明るい巨大な星です。はくちょう座の尾にあたる部分にあります。
この3つの星を結ぶと、夏の夜空に巨大な三角形が浮かび上がります。
夏の大三角形の見つけ方
夏の大三角形は、6月下旬から9月頃にかけて見ることができます。
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7月頃:夜9時ごろに東の空で見え始めます。
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8月頃:夜9時ごろには、空のかなり高い位置(頭の真上あたり)に見えます。
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9月頃:夜9時ごろには、西寄りの空に移動しています。
見つけるための簡単なコツは以下の通りです。
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一番明るい星「ベガ」を探す まず、夜空を見上げて一番明るく輝いている星を探してみましょう。それがベガである可能性が高いです。
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天の川を挟んで「アルタイル」と「デネブ」を探す 空が暗く条件の良い場所であれば、ベガの近くに天の川がうっすらと見えます。その天の川を挟んで、ベガの右下にアルタイル、左下にデネブがあります。 天の川が見えなくても、ベガを中心に探せば他の2つの星も見つけやすいはずです。
なぜ夏の大三角形は特別なの?
夏の大三角形は、ただ美しいだけでなく、夏の星座を見つけるための道しるべにもなります。
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ベガはこと座
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アルタイルはわし座
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デネブははくちょう座
それぞれの星が、その星座を代表する目印になっています。夏の大三角形を見つけられれば、これらの星座も芋づる式に見つけやすくなるというわけです。
夏の夜は、クーラーの効いた部屋もいいですが、たまには外に出て夜空を見上げてみませんか?きっと、夏の大三角形があなたを待っています。