「手足がいつも冷たい」「冬は布団に入ってもなかなか温まらない」…
そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか?
冷えは万病の元とも言われます。体の内側からしっかり温めるには、何を食べるかがとても重要です。今回は、東洋医学の知恵を活かした「温め薬膳」の基本と、すぐに取り入れられる簡単食材をご紹介します!
薬膳の基本:「寒証(かんしょう)」を撃退せよ!
中医学では、体が冷えている状態を「寒証(かんしょう)」と呼びます。この寒気を体から追い出すために、食材が持つ「温める力(温性・熱性)」を活用するのが、体を温める薬膳の基本です。
スーパーで買える、身近でポカポカ効果の高い食材を見ていきましょう。
🍲 積極的に摂りたい「温性・熱性」の食材リスト
| 性質 | 食材の例 | ポカポカ効能のイメージ |
| 熱性 | 生姜、唐辛子、胡椒、山椒 | 体を急速に温め、寒気を散らす「特急便」! |
| 温性 | ネギ、ニラ、カボチャ、ニンニク | 体を穏やかに温め、気や血の巡りを良くする「じんわり温め役」。 |
| 温性 (肉・魚) | 鶏肉、羊肉(ラム)、エビ | 体力をつけながら温める、冷えに負けない土台作り。 |
⚠️ 冷たい食材は「加熱」が鉄則!
キュウリやトマト、バナナなど、体を冷やす作用を持つ食材(寒性・涼性)を食べる際は、必ず加熱調理したり、温かい食材(生姜など)と一緒に食べる工夫をしましょう。サラダをスープにするだけでも、冷え対策になりますよ!
💡 必見!冷え性さんが味方につけるべき最強食材4選
特に冷え改善効果が高いとされ、薬膳で頻繁に使われる食材はこちらです。
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生姜(ショウキョウ)
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生:風邪の引き始めなど、表面の寒気を散らす。
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加熱・乾燥:体の**奥(内臓)**を深く温めたいときに最適!冷え性には加熱したものがおすすめです。
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シナモン(桂皮・ケイヒ)
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体を強く温める作用があり、冷えによる腰痛や関節の痛みを和らげる効果も期待されます。紅茶やココアにひと振りどうぞ。
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ナツメ(大棗・タイソウ)
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エネルギーである「気」を補い、胃腸を整えます。冷えと同時に疲れやすい、元気が出ないという方にぴったり。
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クルミ(胡桃・コトウ)
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下半身の冷えや腰の冷えを温め、生命エネルギーの源をサポートします。おやつやサラダに加えるのがおすすめです。
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🥄 今晩から実践!簡単「温め薬膳」レシピ
特別な材料は不要!いつもの料理に少しプラスするだけで、立派な温め薬膳になります。
1. ナツメとシナモンのポカポカティー
ナツメ数個とシナモンを熱湯に入れ、黒糖を少し加えて飲むだけ。手軽に体の芯から温まる、おやつ代わりの冷え対策です。
2. 鶏とネギの生姜たっぷりスープ
鶏肉とネギ、たっぷりの生姜(加熱したもの)を煮込んだスープ。シンプルですが、温性の食材の力を集中して摂ることができ、全身の巡りが良くなります。
3. クルミとニンニクの中華風炒め
炒め物に、温性のニンニクとクルミを加えましょう。クルミは炒めることで香ばしさが増し、冷えに効果的な油分も摂れます。
自分の体の状態(証)を意識して、日々の食事を少し工夫するだけで、冷えにくい体質へと変わっていきます。
ぜひ、今日から「温め薬膳」を取り入れて、ポカポカと快適な毎日を送りましょう!
